イオンモール熊本の爆発事故で亡くなった7人のうち、ハビタの2人とオンワードHDの3人は所属テナントが判明しています。しかし残り2人については、テナント名も氏名も現時点で一切公表されていません。大手テナント10社以上が「従業員全員無事」を発表済みであることから、残り2人は比較的小規模なテナントの従業員である可能性が浮上しています。この記事では、7人の内訳と残り2人がどこのテナントなのかを整理します。
判明している5人はハビタ2人とオンワードHD3人

イオンモール熊本の爆発事故で死亡した7人のうち、テナントが判明しているのは5人です。
1つ目は雑貨店「ハビタ」の女性従業員2人です。うち1人は熊本市の大竹玖瑠美さん(22歳)で、もう1人の氏名は公表されていません。2人は地震後に一度避難しましたが、会社幹部からの「売上金を金庫に戻してほしい」という指示を受けて館内に戻り、爆発に巻き込まれました。上野景真社長が8月2日に指示を認め、「痛恨の極みだ」と謝罪しています。
2つ目はアパレル大手オンワードHDの従業員3人です。同社はイオンモール熊本の2階に「エニィスィス」と「ウィゴー」の2店舗を出店しており、当日は計7人が勤務していました。全員が避難して安全が確認されましたが、その後3人と連絡が取れなくなり、7月30日から31日にかけて死亡が確認されました。遺体はいずれも1階の搬出入口付近で見つかっています。
この5人以外の2人については、どのテナントに所属していたのかすら報じられていません。
大手テナント10社以上が「全員無事」を確認済み
残り2人がどこのテナントの従業員かを絞り込む手がかりとして、すでに「従業員全員無事」を発表したテナント企業のリストがあります。
WWDJAPANが7月29日に行った取材で、以下のテナント企業が全員の無事を確認しています。
- ファーストリテイリング(ユニクロ・GU)
- 良品計画(無印良品)
- ワールド(オペークドットクリップ・ライトオン・プティマイン・ラブトキシック・ゴディバ)
- ストライプインターナショナル(アースミュージック&エコロジー・アメリカンホリック・グリーンパークス)
- バロックジャパンリミテッド(アズールバイマウジー)
- ラッシュジャパン(LUSH)
- ファンケル
- パルグループHD(スリーコインズ)
- アンドエスティHD(グローバルワーク・ニコアンド・ラコレ・レプシィム)
これらを合わせると、少なくとも20店舗以上のテナントが「被害なし」と確認されています。イオンモール熊本には約200店舗が入居しており、上記はその一部にすぎませんが、大手チェーンのほとんどが早い段階で従業員の安否を公表したことになります。
裏を返せば、残り2人は上記リストに含まれない、比較的規模の小さいテナントの従業員だった可能性があります。
7人全員がテナント従業員でイオン直営スタッフの死者はゼロ
今回の爆発で亡くなった7人には共通点があります。全員がテナント(専門店)の従業員であり、イオンモール側の直営スタッフは1人も含まれていません。
ガールズちゃんねるでは、この構造に注目するコメントが出ています。
「従業員に対して貴重品あるなら取りに行っていいって連絡があったんじゃなかった?」
「うちの会社もスマホも貴重品も持ち込めない。機密情報保持のためロッカーの階も違うし。なんか取りに行く心理はわかるな」
イオンモール側は「避難後は館内に入らない」マニュアルを持っていたとされていますが、テナント側にそれが徹底されていたかは別の問題です。Yahoo!ニュースの専門家記事(西山守氏)では「なぜテナント従業員だけが犠牲に?」というテーマで、施設管理者とテナントの間の危機管理の「盲点」が指摘されています。
直営スタッフはイオンモールの避難マニュアルに直接従う立場にありますが、テナント従業員はテナント企業の判断に従います。ハビタのように「売上金を金庫に戻せ」と指示を出す企業もあれば、ファーストリテイリングのように「速やかに避難」を徹底した企業もありました。この対応の差が、死者の出たテナントと出なかったテナントを分けた可能性があります。
残り2人のテナントが公表されない理由として考えられること
ハビタは社長が取材に応じ、オンワードHDは自らリリースを出しました。いずれも会社側がテナント名を明らかにした形です。一方、残り2人についてはテナント企業からの発表も、報道で特定された情報もありません。
考えられる理由はいくつかあります。まず、遺族が公表を望んでいないケースです。警察も「遺族の意向」を理由に身元情報を伏せることがあります。次に、テナント企業が自社の従業員であることを公表する判断をしていないケースです。ハビタのようにHP削除で批判を浴びた例を見て、公表のタイミングを慎重に検討している可能性もあります。
また、残り2人の発見状況や死亡時刻が他の5人と異なる可能性もあります。最初に死亡が確認された2人は7月29日に20代女性と報じられており、これがハビタの2人に該当するとみられています。オンワードの3人は7月30日から31日にかけて確認されました。7人目の死亡確認時期は8月1日の捜索終了までの間で、発見場所や状況が他と異なっていた可能性があります。
約200店舗のうち犠牲が出たテナントは現時点で2社だけが判明
イオンモール熊本には約200の専門店が入居しています。そのうち従業員の死亡が確認されたテナントは、現時点でハビタとオンワードHDの2社のみです。残り2人の所属テナントが判明すれば、犠牲者が出た企業は3社もしくは4社になります。
捜索は8月1日に終了し、安否不明者はゼロとなりました。しかし7人の犠牲者のうち2人については、誰がどのテナントで働いていたのかという基本的な情報すら公表されていない状態が続いています。遺族の意向が最優先ではありますが、約200店舗の従業員の安全管理を検証するうえで、どのテナントで犠牲が出たのかは避けて通れない情報です。新情報が入り次第、追記します。

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