海外での生活が決まったとき、誰もが気になるのが「英語力」。特に子どもが現地の学校に通う場合、授業や友達との会話についていけるのか不安に思う家庭も多いでしょう。
我が家も、子どもたちの英語力については大きな不安を抱えていました。ですが、出発までの数ヶ月を有効に使って“ちょっとした工夫”を重ねることで、子どもたちの不安を減らし、実際の現地生活でも前向きなスタートを切ることができました。
本記事では、我が家が実践してよかった英語学習法や、失敗から学んだこと、他のご家庭のリアルな工夫などをたっぷり紹介します。
スタートは“英語に慣れる”ことから

体験談①:「英語=楽しい」にする仕掛け
渡航が決まった時点で、我が家の子ども(小学3年生)は「Hello」すら自信を持って言えない状態でした。英語アレルギーを作らないよう、まずは“英語に触れること”を優先。
・YouTubeで「Peppa Pig」など子ども向け英語アニメを毎晩1話見る
・ディズニー映画を英語音声・日本語字幕で流す
・車移動中に英語の歌(Super Simple Songsなど)をかける
という「無理に勉強させない」形でスタートしました。子どもは音のリズムに自然と反応し、1ヶ月後には「またピッグのアニメ見たい!」と自ら言うように。
ポイント:最初は“聞き流すだけ”でも十分
文法や単語の暗記よりも、まずは英語の音やイントネーションに耳を慣れさせることが大切です。英語に抵抗を持たせないことが第一歩。
“自分のことを話す”英語表現を重点的に
体験談②:自己紹介フレーズの反復練習
現地校に通うにあたって、初対面での会話が必ず発生します。
我が家では、「名前」「年齢」「好きなもの」「家族構成」などを英語で言えるように、台本形式で練習しました。
例:
- My name is Haruki.
- I am 9 years old.
- I like soccer and curry rice.
- I have a younger sister.
「英語で自分のことが話せる」と分かると、自信がつき、表情も明るくなりました。
工夫したポイント:親子でロールプレイ
お風呂の中や食事中に親が「Hi! What’s your name?」と声をかけて、気軽にミニ英会話。
子どもにとっては“英語=特別な時間”というより、“日常の中の遊び”になっていたようです。
オンライン英会話の活用
体験談③:最初は緊張、でも2週間で笑顔に
週に2回、25分ずつのオンライン英会話(QQキッズやDMMこども英会話など)を取り入れました。最初は表情が硬く、ほとんど話せなかった息子も、講師が根気よく笑顔で話しかけてくれたおかげで、2週間後には「See you!」と自分から言えるように。
フィリピン人講師は発音もきれいで、子ども向けの指導に慣れている人が多い印象でした。
選んだ理由:教材がしっかり+価格が手ごろ
体験レッスンを複数受けて、
- 教材がイラスト多めで視覚的
- 子どもへの話しかけが上手
- 日本語サポートあり
という3点を重視して選びました。
1レッスンあたり300〜500円で続けやすかったです。
英語日記・単語帳で“書く力”も少しずつ

体験談④:一日一文の英語日記を3ヶ月
「話せるけど、書けない」を避けるため、毎晩寝る前に1文だけの“英語日記”をつけました。
最初は、
- I ate curry.
- I played soccer.
という簡単なものでOK。
3ヶ月続けた結果、「play」「eat」「go」「have」などの基本動詞は自然と使えるようになり、語彙力もUPしました。
工夫したポイント:家族で見せ合いっこ
私(母)も英語日記を書いて、家族で読んで褒め合う時間を作りました。「うわ〜これ書けるようになったんだ!」と子どもが自分の成長を感じられるのも良かったです。
文法・発音の“詰め込み”は焦らない

体験談⑤:詰め込み学習で嫌いになりかけた
一時期、「出発までに英検5級を取らせよう」と焦って問題集を買い込み、毎晩30分の文法ドリルを強制してしまった時期がありました。
結果、子どもは「英語嫌い!」と泣いてしまい、2週間ほど完全拒否に。
この失敗を機に、「目的は試験じゃなくて、現地で楽しく過ごすこと」と改めて自分たちに言い聞かせ、学習法を大きく見直しました。
学んだこと:感情のペースを最優先に
英語力よりも、英語に向き合う気持ちのほうがずっと大切。楽しさと安心感を優先することで、結果的に上達が早くなると実感しました。
リアルな会話に触れる機会も大切に

体験談⑥:英語プレイグループに参加
近所のインターナショナルスクールが主催する「親子英語あそび」に月1で通っていました。外国人の先生と一緒に歌ったり体を動かしたりする中で、子どもは自然と英語でのやりとりに慣れていきました。
オンラインだけでなく“対面”のやりとりがあることで、表情やジェスチャーも含めた“伝え合う力”が身についたように思います。
ポイント:週1でも“英語で誰かと関わる”ことが自信に
先生とのやりとり、簡単なゲーム、名前を呼ばれること…英語でリアルにコミュニケーションができる成功体験が、子どもを大きく後押しします。
最後に:我が家にとっての“英語学習”とは
英語の習得には時間がかかります。でも、海外生活の準備としての英語学習は「少しでも慣れておくこと」が目的で、「完璧にできるようになること」ではありません。
我が家が心がけたのは、
- 楽しんで続けられる工夫
- 小さな成功体験を積み重ねること
- 子ども自身の「できた!」を大切にすること
この3つでした。
そして何より、親も一緒に「学ぶ楽しさ」「できるようになる喜び」を共有すること。
これから渡航するご家庭の皆さんにとって、少しでも参考になるよう、体験を正直にまとめました。
英語はあくまで“道具”。怖がらず、少しずつ、一歩ずつ進んでいきましょう。
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