アメリカの習い事は“遊び”じゃない!我が家のカルチャーショック体験記

友人・人間関係

アメリカでの生活を始めたばかりの頃、私たち家族が戸惑いながらも少しずつ慣れていったのが「学校外での過ごし方」でした。日本のように塾やピアノ教室が主流かと思いきや、アメリカでは習い事の選択肢が非常に多様で、活動のスタイルも価値観も大きく異なっていました。

この記事では、私たちの家族が体験したアメリカの課外活動事情を中心に、実際に通わせて感じたメリット・戸惑い・文化の違いなどをリアルにお伝えします。これから渡米を予定している方や現地で活動を探している方の参考になれば幸いです。

現地のクラブ活動は“放課後”ではない?

日本のように「学校の部活動」が放課後に行われるイメージとは異なり、アメリカではクラブ活動は学内・学外問わず、授業時間内や週末、さらには朝の時間帯などに分散して行われています。

実体験:

息子が通う現地校では、Chess Club(チェスクラブ)が朝7時から開始で、バスに間に合うよう家を6:20に出なければならず、最初は家族全員が寝不足に。

一方で、Drama Club(演劇クラブ)は土曜日の午後に近くの劇場で練習。保護者の送迎が必須のため、我が家では子ども一人に対して家族のスケジュール調整が必要不可欠でした。

習い事の選択肢は“なんでもあり”

バレエ、サッカー、ピアノといった定番のものから、ロボティクス、料理、アニメ制作、LEGOエンジニアリングといったユニークなプログラムまで揃っているのがアメリカの習い事の特徴です。

実体験:

娘が選んだのは「STEM Girls」という女子向けの科学実験クラブ。週1回、現地大学のキャンパスで行われており、専門知識を持つ学生たちが指導にあたってくれました。

参加のきっかけは「理科が苦手だったけど、実験なら楽しそう」という本人の一言。実際に参加してみると、自信がつき、理科の授業にも積極的に取り組むようになりました。

“個性重視”の指導方針

アメリカの習い事は、競争よりも「自分らしさ」や「好きなこと」に重きを置いた内容が多い印象です。コンクールや試験のために練習するというよりも、「楽しみながら伸ばす」ことが重視されます。

実体験:

息子が参加したアートクラスでは、全員が同じモチーフを描くのではなく、それぞれが自分のテーマを選んで作品を仕上げるスタイル。日本の“みんな同じ課題”に慣れていた私には新鮮で、自由さに驚かされました。

費用と申し込み方法の違い

費用は活動によってまちまちですが、地域のコミュニティセンター主催であれば比較的安価。学校を通さずに個別に申し込む必要があることも多く、日本のように学校がとりまとめるスタイルは少数派です。

実体験:

バレエ教室の申込は、Webサイトでの登録・クレジットカード決済が必須。受付開始直後はアクセスが集中し、早い者勝ちでクラスが埋まってしまうことも。

また、あるキャンプに関しては、保険証の写し・予防接種記録・緊急連絡先などの提出が必須で、書類準備が大変でした。

親の関わり方にもギャップが

送迎はもちろん、発表会・試合・展示会には基本的に親が積極的に参加・応援する文化が根付いています。特にスポーツ系は親のサポート量が多く、ボランティアとしての関与を求められる場面も。

実体験:

娘が通っていたサッカーチームでは、週末の試合でのスナック当番、応援バナーづくり、チームパーティーの企画まで保護者に役割が回ってきました。戸惑いながらも、他の保護者と交流する良いきっかけに。

季節ごとに変わるプログラム

アメリカの習い事は「通年」ではなく「季節ごとに申し込み」というスタイルが一般的です。春・夏・秋・冬で内容や時間帯が変わるため、情報収集とスケジューリングが重要です。

実体験:

春は野球、夏はサマーキャンプ、秋は演劇、冬は屋内ロボティクス……と、活動が変わるたびに申し込み・支払い・スケジュール調整が発生。慣れるまでは頭が混乱しましたが、季節ごとの新鮮な出会いと体験は、子どもたちの刺激になっていると実感しています。

まとめ:柔軟な姿勢で楽しむのがカギ

アメリカの学校外活動は“学び”というより“体験”に重点が置かれたものが多く、子どもの興味やタイミングに応じて柔軟に選ぶことができます。親としては、「続けさせなきゃ」「成績を上げなきゃ」と力まず、「まずは楽しんでみよう」という気持ちで関わることが大切だと感じました。

日本と比べて自由度が高く、情報の入り方もバラバラなため、最初は戸惑うこともあるかもしれません。でも、その分だけ子ども自身が「やってみたい!」と思える瞬間を見つけやすい環境が整っているのも事実です。

これから渡米するご家庭や、現地で活動を検討している方にとって、本記事が“選択のヒント”になれば嬉しいです。

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